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「解説編」今年の鍼灸・あマ指国家試験から運動学または運動学に基づいた経穴・整形外科学(臨床医学各論)・リハビリテーションからの問題を抜粋出題 

「解説編」今年の鍼灸・あマ指国家試験から運動学または運動学に基づいた経穴・整形外科学(臨床医学各論)・リハビリテーションからの問題を抜粋出題 

問題を見ていただいた後で なぜ筋学を中心に神経・骨・取穴講座を開くのか

 

国家試験問題(一部抜粋)解説



前回のブログに今回の問題を出題されています
まずはそちらで問題を解いてみて下さい↓

国家試験問題は

あんまマッサージ指圧国家試験問題 170問中14問

鍼灸国家試験問題 180問中18問

出題しています

 なぜこの問題を抜粋しているのかも考えて解いてみてください


今年の国家試験(一部抜粋)の問題解説を見ていきましょう 

2024年第32回 問題解説 あんまマッサージ指圧国家試験解説

問題 1 頬骨弓を構成する骨はどれか。(あマ指 解剖)★★

1. 上顎骨  2.前頭骨  3.側頭骨  4.蝶形骨

解説 3 頬骨弓は前方を頬骨 後方を側頭骨で構成される


問題 2 腓骨に停止するのはどれか。(あマ指 解剖)★★★

1.長内転筋  2.半腱様筋 3.半膜様筋 4.大腿二頭筋

解説 4 腓骨頭には大腿二頭筋が停止する

 長内転筋は大腿骨に停止する  2・3の半腱様子筋・半膜様筋は脛骨に停止する


問題 3 頭頸部の筋と支配神経の組合せで正しいのはどれか。(あマ指 解剖)★★

1.咬 筋 ―舌下神経 2.広頸筋 ―顔面神経

3.胸鎖乳突筋 ―迷走神経 4.肩甲舌骨筋 ―下顎神経

解説 2 広頚筋は前頸部の一番表層にある筋で顔面神経支配である

1 咬筋は咀嚼筋群の一つで三叉神経大3枝(下顎神経支配) ※咀嚼筋群はすべて下顎神経支配と覚えておこう

3 胸鎖乳突筋は副神経と頸神経叢支配である

4 肩甲舌骨筋の支配神経は頸神経ワナ



問題 4 肘関節屈曲と前腕回外の作用をもつ筋はどれか。(あマ指 リハ)★★★

1. 上腕筋  2.肘 筋  3.上腕二頭筋  4.尺側手根屈筋

解説 2 

1 上腕筋は肘関節の屈曲のみ

2 肘筋は肘関節の屈曲

4 尺側主根屈筋は手関節の尺屈(内転)・屈曲(掌曲) 他に働きは少ないが肘関節屈曲に関与




問題 5 橈骨神経が支配する筋上にある経穴はどれか。(あマ指 経穴)★★★

1. 尺 沢  2.曲 沢  3.消櫟  4.臂臑

解説 3上腕の筋で橈骨神経支配であるのは上腕骨後面にある上腕三頭筋と肘筋のみ

上腕後面にある上腕三頭筋上にある経穴は3のみ また3の消櫟穴は(上腕骨面を走る)橈骨神経溝上にある

1、 2 尺沢穴・曲沢穴は肘関節前面にある経穴 関与する筋は上腕二頭筋腱と上腕筋になる これは筋皮神経支配となる

4 臂臑穴は上腕外側にあり三角筋の前縁にある 関与する筋は三角筋・上腕二頭筋

三角筋は腋窩神経支配 上腕二頭筋は筋皮神経支配となる


問題 6 次の文で示す症例で、障害神経への局所治療穴として最も適切なのはどれか。 ★★★

「42 歳の女性。右手の母指と示指に痛みとしびれを訴える。母指対立運動が不能 で、母指球筋の萎縮がみられる。」(あマ指 東洋臨床) 

1. 温 溜  2.郄門  3.合 谷  4.支 正

解説 2 母指と示指に痛みとしびれ 母指球筋の萎縮は正中神経麻痺でみられる 正中神経は前腕前面ほぼ中央を走行し 1~4の中で正中神経上にある経穴は2の前腕の前面中央にある2郄門穴になる。

1・2に関しては橈骨神経 4の支正に関しては尺骨神経に関係する。



問題 7 次の文で示す筋膜性の腰痛に対する罹患局所への施術を行う場合、対象 となる筋として適切なのはどれか。(あマ指 東洋臨床)

「体幹の前屈時に右背部痛がある。腸骨稜から第 10 肋骨にかけて筋緊張や硬結を 認める。抵抗を加えて右肩関節の伸展を行わせると痛みが増悪する。」★★★

1. 僧帽筋  2.広背筋  3.腰方形筋  4.腸腰筋

解説 2

腸骨稜から第 10 肋骨にかけて筋緊張や硬結を 認める。←この時点で、上背部に位置する僧帽筋は除外される 

抵抗を加えて右肩関節の伸展を行わせると痛みが増悪する。←肩関節の動きに直接関与するのは広背筋(上腕の伸展・内転・内旋作用)と僧帽筋(僧帽筋は大きく動かすときに関与するが 上ですでに僧帽筋は除外されているので違う)



問題 8 前脛骨筋に対して経皮的通電療法を行う場合、通電されていることが確認 できる足関節の動きはどれか。

(あマ指 東洋臨床)★★★

1. 底屈かつ外がえし  2.底屈かつ内がえし  3.背屈かつ外がえし  4.背屈かつ内がえし

解答 3

1の働きをする筋は腓骨筋群(長腓骨筋・短腓骨筋)

2の動きをする筋は深層の下腿の屈筋群(後脛骨筋・長指屈筋・長母指屈筋)

足関節を背屈する筋は下腿の伸筋群だけ(前脛骨筋・長母指伸筋・長指伸筋・第3腓骨筋)

足関節を背屈させる下腿の伸筋群のうち 4 外返しに作用するのは長指伸筋・第3腓骨筋

足関節を背屈させる下腿の伸筋群のうち 3 内返しに作用するのは前脛骨筋・長母指伸筋



問題 9 上腕骨外側上顆炎の罹患筋はどれか。(あマ指 東洋臨床)★★★

1. 尺側手根屈筋  2.短橈側手根伸筋  3.橈側手根屈筋  4.円回内筋

解説 2

上腕骨外側上顆より起始する筋は 回外筋・長・短橈側手根伸筋・総指伸筋・小指伸筋・尺側手根伸筋 (※長橈側手根伸筋のみ上腕骨外側上稜より起始する記載あり)

2・3・4はすべて上腕骨内側上顆から起始する筋



問題 10 前方コンパートメント症候群の罹患筋はどれか。(あマ指 東洋臨床)★★★

1. 長腓骨筋  2.長母趾屈筋  3.長趾伸筋  4.足底筋

解答 3

下腿の筋群は、前方にある伸筋群 外側にある腓骨筋群 深後方にある深層の屈筋群 浅後方の屈筋群の4つに分かれ それぞれ4つの区画に分かれ その区画にある筋が疲労などで膨張することで下腿を通る神経・血管などを圧迫させる症候群

前方コインパートメントは下腿の伸筋群(前脛骨筋・長母趾伸筋・長趾伸筋・第3腓骨筋)が影響

外側コンパートメントは下腿の腓骨筋群(長腓骨筋・短腓骨筋)が影響

深後方コンパートメントは下腿の深層の屈筋群(長趾屈筋・長母趾屈筋・後脛骨筋)

浅後方コンパートメントは下腿の浅層の屈筋群(腓腹筋・ヒラメ筋・足底筋)

などが影響を与える



問題 11 経過中に咳による筋肉痛を起こした。呼息に関わる呼吸筋を治療対象とする場合、最も適切なのはどれか。★★

(あマ指 東洋臨床)

1. 腹直筋  2.僧帽筋  3.腰方形筋  4.胸鎖乳突筋

解説 1

積極的呼息にかかわる筋は腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋。腹横筋・などのお腹の筋肉と 内肋間筋・最内肋間筋などの肋間筋(※肋間筋の中でも外肋間筋・肋骨挙筋・横隔膜は吸息筋なので間違えないように!)

一方 積極的呼息に関わるのは 4胸鎖乳突筋 斜角筋 などの頸の筋 2僧帽筋・肩甲挙筋などの背中の筋 大胸筋・小胸筋などの胸の筋がかかわる



次の文で示す症例について、問題 12、問題 13の問いに答えよ。★★★

「46 歳の女性。右股関節痛がある。臼蓋形成不全による変形性股関節症と診断さ

れ、股関節外転筋の筋力低下がある。」

問題 12 患者が呈する異常歩行はどれか。

1.歩隔が広い。 2.膝を高く上げる。

3.右下肢を弧を描くように回す。 4.右立脚期に左側の骨盤が下がる。

解説 4
股関節が移転筋の筋力低下→つまり外転筋の主力筋 中殿筋・小殿筋などの筋力低下があげられる

外転力の低下を原因とする歩行にトレンデレンブルグ歩行がある

トレンデレンブルグ歩行は患側(ここでは右側)の立脚期の時に、健側(ここでは左側に)骨盤が倒れる
ことでおこる。

問題13 筋力低下がみられる筋への施術部位として最も適切なのはどれか。★★★

(あマ指 東洋臨床)

1.腸骨稜と大転子の間  2.左右の上後腸骨棘の間

3.上前腸骨棘と恥骨結節の間  4.坐骨結節と転子間稜の間

解答 1

股関節の外転に関わる主力筋は中殿筋・小殿筋など

この中殿筋・小殿筋はどちらも腸骨稜(詳しくは殿筋面)から起始し大転子に停止する


問題14  次の文で示す症例の神経絞扼部位はどれか。★★★

「68 歳の男性。環指と小指の鈎爪変形、骨間筋の萎縮とともに前腕から手掌及び手背の尺側に感覚障害がみられる。」

1.尺側手根屈筋の上腕頭と尺骨頭の間 2.円回内筋の上腕頭と尺骨頭の間

3.尺側手根隆起と橈側手根隆起の間 4.豆状骨と有鈎骨の間

解答 1

環指と小指の鈎爪変形、骨間筋の萎縮とともに前腕から手掌及び手背の尺側に感覚障害→尺骨神経麻痺があげられる

尺骨神経の走行上に該当するのは1・4となる (ちなみに4はギヨン管)
前腕から手掌及び手背の尺側に感覚障害が出ているのでこらはギヨン管症候群ではない(ギヨン管症候群では前腕のしびれはでない)
なので1が正解となる
ちなみに2.3は正中神経絞扼部位(2は円回内筋症候群 3は手根管症候群の絞扼部位)


2024年第32回 問題解説 鍼灸国家試験 


問題 1 脊髄の背側面に最も近いのはどれか。(鍼灸 解剖)★★

1. 黄色靱帯  2.棘間靱帯  3.棘上靱帯  4.後縦靱帯

解説 1 脊柱管を保護する靭帯には前縦靭帯 後縦靭帯 黄色靭帯 棘間靭帯 棘上靭帯 がある背側(後面)最も近いのは黄色靭帯になる 

椎体のすぐ前方に 前縦靭帯 椎体のすぐ後方に後縦靭帯

脊髄のすぐ前方に

前方から 前縦靭帯 (椎体) 後縦靭帯 (脊髄) 黄色靭帯(椎弓) 棘間靭帯 棘上靭帯と並ぶ 

つまり 脊髄は後縦靭帯 脊髄の後方にみられるのは椎弓間にあるのが黄色靭帯

となる

棘間靭帯は椎弓の後方に位置する 棘突起同士の間 

棘上靭帯はと棘間靭帯のさらに後方の棘突起の上(後方)に存在する


問題 2 骨盤の分界線の構成に関与するのはどれか(鍼灸 解剖)★★★

1. 岬 角 2.坐骨棘 3.坐骨結節 4.上前腸骨棘

解説 1 分界線とは(大腸などをいれる)大骨盤と(膀胱・子宮・直腸などの骨盤内臓をいれる)小骨盤とにわける境界線のことである

この分界線は仙骨の岬角―腸骨の弓状線―恥骨の恥骨上枝―恥骨結合で結ばれた線となる


問題 3 前腕の屈筋群について正しいのはどれか。(鍼灸 解剖) ★★★

1.円回内筋を橈骨神経が貫く。 2.橈側手根屈筋は上腕骨内側上顆から起こる。

3.長掌筋は手根管を通る。 4.尺側手根屈筋は正中神経支配である

解説 2 

1 円回内筋を貫くのは正中神経である 3 長掌筋は手根管を通らず (手根管の上にある)屈筋支帯の上を通る 4 尺骨手根屈筋は尺骨神経支配である



問題4 腕神経叢の後神経束から分枝するのはどれか。(鍼灸 解剖)★★★

1. 肩甲上神経  2.肩甲背神経  3.胸背神経  4.長胸神経

解説 3

腕神経叢は主に上肢に向かう神経にそれぞれ分かれていく

腕神経叢は上・中・下神経幹に分枯れた後 鎖骨の下でさらに外側神経束 後神経束 内側神経束に分かれる

さらに

外側神経束からは筋皮神経・外側胸筋神経

後神経束からは腋窩神経・肩甲下神経・胸背神経・橈骨神経 

内側神経束は尺骨神経 内側胸筋神経 内側上腕皮神経 内側前腕皮神経

※正中神経は外・内神経束から形成される

※腕神経叢の終枝が筋皮神経・橈骨神経・正中神経・尺骨神経となる


問題5 股関節の屈曲拘縮を確認する徒手検査法はどれか。(鍼灸 総論)★★

1. トーマステスト 2.ボンネットテスト 3.パトリックテスト 4.マクマレーテスト

解答 1



問題6 胸郭出口症候群に最も関与するのはどれか。 (鍼灸 各論)★★★

1.胸 骨  2.大胸筋  3.第 1 肋骨  4.胸鎖乳突筋

解説 3

胸郭出口症候群には斜角筋症候群・肋鎖症候群・小胸筋症候群・頸肋症候群などがあげられる

斜角筋症候群でが第1肋骨・前・中斜角筋
肋鎖症候群では第1肋骨・鎖骨
小胸筋症候群(過外転症候群)では小胸筋
などが関係する
ちなみに頸肋症候群が下位頸椎(特に第7頸椎)に肋骨の名残が残ったものが影響している


問題7・8「 3 歳の女児。滑り台から落ちて右手をつき、右肘過伸展を強いられ受傷。近医を 受診、右肘部変形があり、肘部前面の皮下出血と示指・中指のしびれが認められた。」

問題 7 最も考えられる診断はどれか。(鍼灸 各論)★★

1. 上腕骨外科頸骨折  2.上腕骨骨幹部骨折  3.上腕骨顆上骨折  4.上腕骨外顆骨折

解答 3

ここでは考えられるのは肘部の変形とは肘関節付近の骨折のこと ここで肘関節にある骨折は3・4のみとなる 次に絞扼神経障害の神経の確認と正確な骨折の位置の確認です 

ここでは肘部前面の皮下出血と示指・中指のしびれ

つまり 肘部前面の骨折は上腕骨顆上骨折となる 上腕骨外顆骨折ならば 障害部位は肘外側となる  

また示指・中指のしびれ そして上腕骨顆上骨折での絞扼神経障害で多いのは肘前面を通る正中神経となります (肘に通る 他の尺骨神経・橈骨神経は肘後面または外側を通るので走行面から違うのがわかる)


問題 8 最も考えられる障害神経はどれか。(鍼灸 各論)★★★

1. 腋窩神経  2.正中神経  3.筋皮神経  4.尺骨神経

解説 2 問題7の解説参照


問題9 膝窩横紋上で半腱様筋の外縁にあるのはどれか。(鍼灸 経穴)★★★

1. 膝 関  2.委 陽  3.陰 谷  4.曲 泉 

解説 3

膝窩横紋上に 内側から 曲泉穴(半腱様筋・半膜様筋の内縁)・陰谷穴(半腱様筋の外縁)・委中穴(膝窩の中央)・委陽穴(大腿二頭筋腱の内縁)と並ぶ




問題10 上腕二頭筋長頭と短頭の間、腋窩横紋前端の下方 2 寸にあるのはどれか(鍼灸 経穴)★★★

1. 天 府  2.臂 臑  3.天 泉  4.消 櫟

解説 3

腋窩横紋前端から測るのは 上腕の内側にある手の三陰経の経穴が関係する

上腕にある手の三陰経は 肺経の天府・侠白(どちらも上腕二頭筋外側縁にある)

心包経の天泉穴(上腕二頭筋長頭と短頭の間) 心経の青霊穴(上腕二頭筋内側縁)

となる



問題11 腋窩壁を構成する筋上にあるのはどれか。 (鍼灸 経穴)★★★

1.魂 門  2.風 門  3.幽 門  4.雲 門 

解答 
腋窩は
前壁を大胸筋・小胸筋
後壁を広背筋・大円筋
内側壁を前鋸筋
外側壁を上腕骨
で構成される
1 魂門は後壁の広背筋の上にあるのでこれにあたる
雲門穴は大胸筋・三角筋・鎖骨の間のモーレンハイム窩にあるため、大胸筋の上とは限らない


問題12 「45 歳の女性。半年前から右手の母指・示指掌側にしびれがあり、母指球の萎縮 と祈祷師の手を認める。」(鍼灸 東洋臨床)

1. 斜角筋  2.小胸筋  3.円回内筋  4.尺側手根屈筋 ★★★

解答 3

右手の母指・示指掌側にしびれがあり、母指球の萎縮 と祈祷師の手←こちらで該当するのは正中神経の絞扼障害が考えられる

特に絞扼されやすい部位は円回内筋通過部 手根管通過部があげられる

ここでは3円回内筋が該当する



問題13 次の文で示す症例で拘縮がみられる可能性が最も高い筋はどれか。★★★

「68 歳の女性。変形性股関節症による左股関節痛があり、トーマステスト陽性。 恥骨結合下縁の高さで縫工筋のすぐ外方陥凹部にある筋に顕著な圧痛がある。エ リーテスト陽性。」(鍼灸 東洋臨床)

1. 大腿筋膜張筋  2.大腿直筋  3.長内転筋  4.恥骨筋

解説 2 

トーマステストは股関節屈曲拘縮を疑うテストで主に股関節屈曲の主力筋の腸腰筋・大腿直筋・縫工筋の拘縮を疑う(※しかし 1~4の筋はすべて 股関節屈曲にかかわるのでこのテストだけではまだわからない)

次に恥骨結合の高さでは 縫工筋のすぐ内側に 4恥骨筋・ 3長内転筋と並び

縫工筋すぐ外側に1 大腿直筋 またその外側に 2 大腿筋膜張筋と並ぶ

エリーテストは大腿直筋の拘縮を見るテストになる。

※エリーテストを知っていなくとも、1~4の筋の走行に関する知識があれば答えられる問題である。 筋の走行・作用を覚えているか否かが解答の鍵となる。



問題14 後骨間神経麻痺で生じるのはどれか。★★★

1. 猿 手  2.鷲 手  3.下垂指  4.尺側偏位

解説 3 

橈骨神経の(前腕上部でわかれた)分枝が後骨間神経となる

主に 前腕の伸筋群を支配するのでこれが絞扼されれば 橈骨神経麻痺の代表例である下垂指となる

猿手は正中神経麻痺 鷲手は尺骨神経麻痺 尺側偏位は関節リウマチなどでみられる



問題15・16「45 歳の女性。職業は美容師。主訴は右上肢全体の持続的なだるさ。腱反射は正常。 ライトテストは陽性。ジャクソンテスト、アドソンテストはともに陰性。」 

 問題 15  病態について最も適切なのはどれか。★★★

1. 血流障害はない。 2.握力低下はない。

3. 髪をカットする姿勢で症状誘発。 4.空を見上げると症状誘発。

解説  3

上肢に問題がなく 上肢に問題がある場合でまず 疑うのが 頚髄症・頚椎症・胸郭出口症候群などである

ジャクソンテスト、アドソンテストはともに陰性で腱反射は正常←ということは頚髄症頚椎症・頸部神経根障害の可能性が低いことがわかる

ライトテスト陽性・上肢のだるさ←胸郭出口症候群の一つの過外転症候群(小胸筋症候群)の可能性が疑われる 

ライトテストは肩を過外転する肢位で誘発されるので ここでは2の動作が該当する

胸郭出口症候群では血流障害と上肢のだるさ・上肢に力が入りにくい・しびれなどがみられる

胸郭出口症候群の一つの過外転症候群(小胸筋症候群)の可能性が疑われる のでポイントとする治療筋は小胸筋となる 問題16で小胸筋上にある経穴は中府穴となる


問題 16  罹患筋への局所治療を行う場合、適切な経穴はどれか。(鍼灸 東洋臨床)★★★

1. 中 府  2.肩外兪  3.巨 骨  4.扶 突

解説 1

問題15の解説参照



問題17 「50 歳の女性。主訴は右手関節橈側の痛みと腫脹。最近家事が忙しく徐々に症状 が出現し、特に母指を動かすと強い圧痛がある。」(鍼灸 東洋臨床)★★★

1. チェアテスト  2.トムゼンテスト  3.ファレンテスト  4.アイヒホッフテスト

解説 4

右手関節橈側の痛みと腫脹・特に母指を動かすと強い圧痛がある←ここで考えられるのは ド・ゲルバン病の疑いが強い

右手関節橈側の痛みと腫脹だけだとコーレス骨折などの骨折も疑うが 母指を動かせる時点で骨折の可能性は低い

ドゲルバン病を見るテストは フィンケルシュタインテストとアイヒホッフテストがある

1・2は上腕骨外側上顆炎のテスト 3は手根管症候群のテスト で使われる



問題18 「28 歳の女性。半年前に左上腕から前腕内側にかけて痛みやしびれが出現。荷物 を持つと痛みは増悪する。モーレイテスト、エデンテストともに陽性。ジャクソン テスト、スパーリングテストともに陰性。」(鍼灸 東洋臨床)★★★

1.ギヨン管症候群  2.頸椎症性脊髄症  3.頸椎症性神経根症  4.胸郭出口症候群

解説 4

上腕自体に損傷がなく 起こる場合はまず 頚髄症・頚椎症・胸郭出口症候群を疑う

片側なので頚髄症の可能性は低い

ジャクソン テスト、スパーリングテストともに陰性なので頚椎症・頚髄症の可能性も低い

モーレイテスト、エデンテストともに陽性。←これは胸郭出口症候群のテストとなる

1のギヨン症候群は手首付近でおこる尺骨神経麻痺なので関係が薄い


問題19  経穴の部位で正しいのはどれか。(鍼灸 経穴)

解答 2
解説

1.天衝は、耳尖の直上、髪際の上方 1 寸 5 分にある。

2.天牖は、下顎角と同じ高さ、胸鎖乳突筋後方の陥凹部にある。

3.天容は、胸鎖乳突筋の後縁、甲状軟骨上縁と同じ高さにある。

4.天鼎は、輪状軟骨と同じ高さ、胸鎖乳突筋の前縁にある。





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