指を痛めない指圧マッサージ塾の坂本周平です。
時々聞かれることで「整体とマッサージの違いは何ですか」というのがあるのですが、この記事では中高年のセカンドキャリアを見据えた時には整体師になるのとマッサージ師になることのどちらがいいのかを、講師目線と現役治療家目線の両方を交えて書いていきます。
ちなみに「現役治療家」とざっくり書きましたが、私は主に指圧をベースに行っています。
プロフィールに関してはこちらをご覧ください。
整体師とマッサージ師の違い
そもそも、整体とマッサージの違いは何でしょうか。この2つの違いを明確にしておきましょう。
資格でいうと、整体師になるためにはこれといった決まった資格はありません。全国で色んな先生方が整体スクールを開講されているので、そこのカリキュラムを履修したらスクールオリジナルの認定証のようなものが発行されるのが一般的です。
一方、マッサージ師になるには、「あん摩マッサージ指圧師」という国家資格を取得する必要があります。この国家資格を取得するために文部科学大臣または厚生労働大臣が認定する専門学校など(大学もあります)に3年は通って、年に1回のチャンスである国家試験に合格しなければなりません。
講師陣の違い
整体師スクールの先生は、いろんなスクールのホームページを見ていただければわかるかと思うのですが、「みんながこの資格を持っている」という共通の資格は特にありません。カイロプラクティックの先生が技術を教えるところもあれば、座学(解剖学や生理学など)を教える先生は治療家ではなく医師や、スポーツトレーナーが入っているところもあります。
マッサージ師の資格を目指す方が通う専門学校の先生は、あん摩マッサージ指圧師の資格はお持ちですが、多くの先生は、それだけでなく、鍼灸師や柔道整復師の資格もあわせてお持ちの方も少なくありません。また教員養成課程を修了されているのも特徴のひとつです。
正確にはそれぞれのホームページにある講師紹介を確認してみてください。
受講期間の違い
セカンドキャリアを見据えた40代50代60代にとっては、受講期間も気になるところですよね。
整体スクールは最短で5日のところもあれば2年ほどのところもあり、本当に「スクールによる」と言えます。
マッサージ師(あん摩マッサージ指圧師)は専門学校で3年学ぶことは上述したとおりです。社会人が働きながら専門学校の夜間部に通われることもあるのですが、こちらも3年間であることは同じです。
技術の違い
もしかしたら、これが一番気になるところかもしれません。多くの人は「整体」や「マッサージ」をほぼ同列に使われるのではないでしょうか。ところが、ここまでの違いを見てきて、別のものであることがおわかりいただけたかと思います。
それでは、肝心の施術の違いを見ていきましょう。
整体とマッサージの違い
整体は、身体のバランスを整えることを目的としています。その手段は様々で、それは教える先生が色んな分野の方になるため、「整体とはこのような手技のことですよ」と一言で言えないのです。リラクゼーション効果もありますが、うたっていることは整体院によって本当にさまざまです。
マッサージは「あん摩マッサージ指圧師」が行うもので、治療を目的とし、筋肉の緊張をほぐしたり、血流をよくしたりするために、様々な手技が用いられます。
あん摩マッサージ指圧師の資格を持つ人が行っている治療院に行く機会が少ないかもしれませんので、厳密に見分けるには、まずは施術者のプロフィールなどを見て、資格を確認してみましょう。
どちらにしても、施術の技術は一か所だけで学ぶのではなく、学校やスクールの掛け持ちや、卒業してからも別のところで学びを深めるなど、色々なところで手技を学ぶ方も多いので、手技に関してはかなり個人差があるといってよいかもしれません。
「整体」とか「マッサージ」とかの言葉で決めるのではなく、一度は実際に足を運んで施術を受けてみるのがいいでしょう。
先生との相性もあるかと思いますので、文字だけでは決められない部分も、直接会うことで判断材料になると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
結論としては、「整体か、マッサージか」を頭で考えるのではなく、まずはその先生の施術を一度でも受けてみてください。
そしてできれば、先生とお話しをして、どんな思いで施術をされているのか、スクールを開いているのかなどを聞けると、あなたが「ここだ!」と思えるところが見つかるのではないでしょうか。