指圧器をお勧めしない理由
このような指圧器は基本的に手で握り、この先端部を指圧ポイント(主にツボ)に対して押さえるものです。先端は写真のように尖っており、力を入れてしっかり指圧できるように開発されたものです。
しかし、この指圧器などで指圧することは私はお勧めしません。特に指圧マッサージを習い、デビューしたての人には、そのお勧めしない理由をお伝えしています。その理由は次の2点です。
先端が固くて刺激が強く、患者側の負担になる
指圧とは本来、指や掌で施術部位に対して圧を加えるものです。指の先端を見てください(写真)。指の先端、 特に指の腹は非常に柔らかく、弾力性もあり且つ内部の指の骨が芯となり、圧刺激をしっかり伝えることができる構造になっています。
そして何より指先は、体の一番優れた感覚のセンサーといわれるほど、ツボや施術ポイントを感覚だけで見つけることができるのです。
これが、指や手で施術する一番の特性です。
一方で、指圧器を見てください。確かに木や鉄が素材となっている事が多くて頑丈で芯があり、先端は指より尖ってツボをしっかり抑えることができます。
ということは、指圧器の先端は指より断然硬いですよね。その為、(コリが強くとも)弾力性のある患者様の肉体にとってはその硬さは仇となります。
ではなぜ指圧器を用いることがあるのか
それは、先端に一気に力を入れる指圧をしているからです。コリの強い患者様には、より効かすためにと、より強い力を指先にかけているのです。つまり、その施術者は「指圧マッサージとは、そもそも指先に強い力をかけるもの」だと考えているわけですよね。もしかしたら、若いときや新人の頃にそうしていたけれど、徐々に指を傷めたり潰したりして、耐えられなくなってきた。だから、指先を傷めないように、先端が硬くて頑丈な指圧器具やマッサージ器具に頼ってしまうケースは少なくありません。これは非常に悲しい事態です。
患者様にとってもよくない
指圧マッサージをする側も、時には患者側になることもあるかと思います。硬い指圧マッサージ器具で施術をされたことはありますか。
患者様の身体のコリが強いからといって何度も力で押さえれば、筋は逆に傷ついて硬くなります。強いマッサージが好きな方の肩や背中がかなり硬いは、それが原因です。より硬くなれば、肩こりや腰痛をはじめとする様々な症状はきつくなりますし、再発率も高まります。
だからこそ、患者様にとっても施術者にとっても、硬いマッサージ器具を使うのは、よくないのです。
力で押さえても、何の解決にもなりません。むしろ悪化してますね、施術者の指も、患者様の体も)。
触診・施術技術が上がりにくくなる
指圧器やマッサージマシンばかりで施術していたら、指先の感覚を鍛えることも手技の技術を磨くこともできなくなるのは想像に難くありません。指先を傷めれば指先の感覚は当然落ち、触診技術も低下します。だからこそ、指圧器などに頼るのではなく、力で指圧するのではなく、指を傷めず体に負担をかけない指圧マッサージ術が大切になるのです。
体力がなくても、年をとっても、病になって体力が落ちたとしても、「あーこの仕事が天職だ!」と胸を張って言えるくらい好きな仕事を続けていける指圧マッサージ術をお伝えしたいと思っています。私自身が大病を患って尚その事を深く感じるのです。
指を傷めない指圧マッサージ術に興味がある方は、まずは無料ガイダンスにお越しください。いつでもお待ちしております。無料ガイダンスについてはこちら