座位が指圧マッサージの基本姿勢である理由
まず初めに、坂本指圧マッサージ術では、指を傷めず体に負担をかけずに、年齢を重ねても病を患ったとしても、続けられる効果的な指圧マッサージ法を目指してます。その考えを元にすると、座位を基本とするのが『最適で効果的な施術姿勢』なんです。では具体的に解説していきましょう。
集中力と体力の低下を防ぐ
指圧マッサージに適した姿勢維持につながる
施術をする際、姿勢の維持は何より重要です。詳しくは→ブログ参照
例えば、力押しのマッサージをすると、状態は施術者上にかぶるようになり、時には患者様の体を揺らしながら指圧マッサージをする人が多いでしょう。こうなると患者様の胸が圧迫されやすく、呼吸が浅くなったり(呼吸機能の低下は代謝機能や体力の低下に繋がり、血流をよくするためには呼吸が大切)、そして施術者の足腰を支える負担が大きくなります。
坂本指圧マッサージ術でも、生身の人間が行うことなので、体力や気力、集中力が全く低下しないわけではないですから、足腰の負担を軽減させるためにも座位を用いています。そしてもちろん、座位も立位と同じように、体幹の軸に対し垂直に姿勢を正し、ブラさないようにします。
多くの人が立位で指圧マッサージを行っている理由
力で指圧マッサージしているから
より多くの効果を出すために、力で押さえようとしていませんか(「強くやって!」という患者様もいらっしゃいます)。強めの力で押さえられるように上から覆いかぶさり、場合によっては上体を揺らしてはいませんか。(座位では力は出しにくいですよね)。
力で押さえれば、筋は強い反発(抵抗)が起こります。(強揉み好きな患者様の、肩や腰が硬く盛り上がる原因の一つです)反発があればさらに力を加えて押さえてしまいます。では、その負担はどこにかかるでしょうか?すべて押さえる施術者の指(主に親指)です。だから指を潰してしまう施術者が後を絶たないのです。腰や背中を中心に施術するから
背中や腰から施術をし始めるところは多いでしょう。しかし、背中や腰は体で一番筋が太く、頑丈です。ガチガチに硬くなった体でしょうから、この筋が太くて頑丈な部位には相当な圧をかけてマッサージされるのではないでしょうか。もちろん、坂本指圧マッサージ術でも、腰や背中を施術するときは立位で施術します。しかし、立位で腰や背中に施術するのは最終の仕上げの時だけで、時間配分は全体の3分の1以下です。
その大半は(患者様は)仰向けで、施術者は座位にて手足・殿部・肩背部を行います。例えば腕を痛めたら、それを支えるために肩こりや背中痛みが出る事があるでしょう。足を折れば腰痛が出るなどのように、手足の疲れやコリも、それを支える腰や背中に出やすいのですね。
ならばまず、「腰痛」から「手足やその他のコリ」を取れば、腰の負担も軽減させることができます。いきなり腰を施術するより、筋が凝り、緩んでくる事が多いのです。
手足なら座位で十分できます。だから腰や背中の負担を少しでも減らすため、座位の施術(患者様は仰向け)で、手足→殿部→肩背部のマッサージを行います。「座位で行うのは失礼にあたる」という思い込み