指を痛めない指圧マッサージ塾の坂本周平です。
2023年5月3日に開催した実技講習会は、長い付き合いのある患者様(脳梗塞から片麻痺のある60代女性)にご協力いただいて実践重視で行いました。受講生にとっても、私自身にとっても非常に有意義なものになったと思います。
どの点で有意義でよかったかというと、次の5点にまとめることができます。これら5つのことを、もう少し詳しく書かせていただきます。
指圧マッサージ特別講習会を経て得られたこと
実際の患者様を相手にリアルな施術状況が見られる
塾においても、マッサージの学校においても、施術の練習は受講生同士行うのが多く、患者様に対して施術を行うまたは見る機会もなく、現場に出て初めて体験するのがほとんどなんですが、その体験(患者様に対する施術)を学生であるうちに体験できるのは、受講生にとっても本当に良い機会であったと思います。
学生の時点でこのような体験ができたことは学生自身のモチベーションの向上にもつながると思います。実際に受講生たちの目は、通常講義のそれとは違って、生き生きとしていました。
指圧マッサージの手技に対して、その都度リアルタイムに受講生に解説ができた
塾やマッサージの学校を卒業して、患者を相手に施術する現場に出て、先輩の施術を見学できても、施術中のリアルタイムな施術のこまかい解説を聞く機会はほとんどないでしょう。
しかし、今回は患者様に対して施術する機会を見るだけでなく、その施術中の一つひとつの手技の状況を解説(なぜこのような指圧マッサージを行うのかという根拠)つきで、ゆっくり見る事ができたのではないかと思います。
患者様の許可を得た上で各々が動画撮影も行いましたので、これからの技術向上に非常に役立つと思います。これはテキストや人体模型などからでは得られない貴重な知識と経験ですね。
患者さまの施術前と施術後の変化(直後効果)を実感
実技講習会では、施術前と施術後の状況がわかるように(患者様の許可を得て)患者様の体を触診させていただき、施術前後の確認をしました。
そこで施術前後の効果がしっかり出たことを、受講生自ら確認できたので、受講生もその効果に驚き、医療マッサージの効果の高さを肌で感じていただいたのがよかったと思います。
患者様から生の感想が聞けた
施術後に患者様の感想を聞く機会がありまして、患者様からは「息がしやすくなった」「立ち上がりがしやすくなった」「血の巡りがよくなった」「内臓が動き出した」とのお声をいただきました。
半身麻痺の拘縮を改善させる事が一番の目的でしたが、「息がしやすくなった」「血の巡りがよくなった」という感想を受けることで、医療マッサージの効果は拘縮の改善だけでなく、体全身の血の巡りをよくすること、目には見えない身体の中にも効果があることを実感してもらえ、非常に良い機会であったと思っています。
受講生同士の活発な交流・意見交換ができた
今回の目的は、受講生に施術の状況と効果を肌で感じてもらうことにあるのですが、それ以外の効果がありました。それは、受講生同士の交流・意見交換ができたことです。
施術講習会の休憩中に、初対面のメンバーが多い中でも受講生たちは互いに施術に対して興味深く話をして、気さくに話をしておられました。また患者様とも、施術を受けた感想などや日常生活などを伺ったりと、患者様に寄り添ってコミュニケーションをとられているの見て、実技の時間だけでなく、受講生同士の意見交換ができる時間や雰囲気が作られたことに、本当にやってよかったなと思いました。
今回参加した受講生の感想はこちら
指圧マッサージは医療に役立つ